こんにちは、スタッフFです。先日のカンパニーハイクの振り返りです。今回は自分のリクエストで甲武信ヶ岳と雁坂峠を繋いでグルっと一周してきました。日中や低山域は春山の様相で新緑や花々を楽しみつつ気候も丁度良く気持ちよく歩けました。テン場に滞在した朝晩はそれなりに冷え込みましたが、その分早朝に登頂した甲武信山頂からの景色は空気も澄んで指折りの眺望でした。
山域によってはまだまだ雪が残る季節、そんな残雪期を含む冬山はどうしても専用のギアが増えてしまいがち、そしてどうせ買うなら掘り下げたくなるものなので、これまで避けてきたのですが遂に軍門に下ってチェーンスパイクとゲイターを調達してしまいました。実際には若干の残雪があるものの装着するほどではなく歩き終えました。ちなみにニューギアでモチベーションを上げる目的でゲイターのみは試しに着けてみたり、その間は少しだけ足取りが軽くなった気がしましたが、暑さに耐えかねて早々に外してしまいました。結局スパイクは使わずじまいだったのでリベンジせねば… こうやってズルズルと引き込まれていくんですよね。
・”Forest Limit 1″の使用感など
さて今回は先日発売を開始したばかりの”Forest Limit 1”テントの初実践使用でした。キャンプ等で設営自体は何度か繰り返していましたが、パッキングして、担ぎ歩いて、というのは初。今回は二人それぞれで違う運用をしたので個別にまとめてみました。
・スタッフFの場合
自分はフライのみの軽量モード、先日の設営会の振り返りブログにてディテールについては詳しく触れていますのでそちらも合わせてお読みくださいませ。パッキングに関しては言わずもがな、まず”住”装備を詰めた時点での空き具合は圧倒的でした。これまでは外付けもある程度許容していましたが、今回は多少の冬装備も含めた上でバックパック自体のストレージで完結したというのは強みですね。
続いて肝心の設営ですが、自分が不慣れであるのに加えテン場の地面が緩かったので少々難航しました。自立式の手軽なプロセスに慣れると厳しいものがありますね。重量ではビバーク装備に引けを取らないながら居住性はテントのそれに迫るという旨味は捨て難いので個人的には「慣れていくしかない」と思っていますが、販促として捉えると幅広い層にどう訴求したらよいかというのは悩みどころですね。
居住性も大事な要素です。ステラリッジ2型のファストピッチ運用と比べて、になりますが「それなりに狭かったな」というのが正直な感想です。床面積自体は確保されているのですが、肩周りを中心に左側面はフライに接しがちで少々熱が奪われる感覚がありシュラフカバーには若干の結露も見受けられました。フットプリントとマット(バックパックの背面フォームと共用)の接する面も地面から上がってきたと思われる湿気で濡れていたのでエマージェンシーシートなど透湿を抑え、保温も兼ねられる製品に切り替えた方が具合良く使えそうです。またフライ天面の結露はポップアップ蚊帳を被って抑えられている(呼気が逃げ過ぎず暖かい)分を差し引いてもほぼ無く、ベンチレーション2箇所を解放すれば上部の通気も更に確保できるので快適に使用できそうです。何れも0℃を下回る夜間に風が吹く状況での印象なので、気候が穏やかになるこれからの時期では問題なく使用できると考えています。
店長SHOW-YAの場合
こんにちわ SHOW-YA です。まず、上述のFくんの所感にあった『設営に慣れが必要かもしれない』という点について補足と言いますか言い訳と言いますか説明させて頂きます。これに関しては非自立式の特徴に加え、今回フライ単体スタイルを採用したことに起因する部分がありそうです。フライにインナーを併用する通常スタイルの場合、当然フライよりも先にインナーを敷設する必要がありますが、これによりペグダウンするべき箇所が自然と決まるわけです。それに対し、フライのみの運用の場合は、ある程度目算による決め打ちをする必要があります。そのため、全体を程よいテンションで美しく設営するためには、多少の経験が必要になるんじゃないかなぁ、ということですね。
さて、今回僕はオーソドックスにインナーありで設営してみました。(製品版の設営はこれが初本番ですが、プロトタイプは幾度となく経験済みであり、また最終プロトタイプと製品版はほぼ同じ仕様になっていますのでご安心下さい。)インナーには当然ボトムが存在しているため、ベグダウンするポイントは非常に明瞭であり設営はスムーズでした。居住空間は、めっちゃ広くはないけど、圧迫感も感じない程度。トレッキングポール近くなら頭周りも全く問題なし。荷物を置くスペースも室内・前室共に十分ですね。快適快適。
今回フットプリントとしてSOLのエマージェンシーシートを使用しています。Forest Limit 1には純正フットプリントは用意しておりません。その理由は、僕自身が純正フットプリントにそれほど必要性を感じていない、ということに尽きます。
純正フットプリントのメリットは『ボトムにピッタリハマって見た目スッキリで気持ちいい』ということと、『本体からはみ出ないから水仕舞いが良い』ということですかね。そしてデメリットは『お値段が高い』ということ。純正フットプリントは4000円~8000円くらいはしますが、タイベックやエマージェンシーシートなら1000円前後で事足ります。そして、僕にとって一番大きいのは『汎用性がない』ということ。『兼ねる』というのはギア選定の際の非常に有力なファクターとなります。フットプリントはフットプリントとしてしか使えませんが、タイベックやエマージェンシーシートには非常に高い汎用性があります。
なお、インナー・フライ併設の場合のペグの打ち方には3通り程のバリエーションがあります。これよりペグの必要本数、耐風強度、設営完成時の美しさ等が多少変わってきますので、必要な安全マージンや使用者の好みによって選んで頂ければ良いかなと。詳細な設営手順についてはまた別の機会でご案内できればと思います。(マニュアル未整備ですみません😂)
次回はお得意のフライ+コット併用で山行にチャレンジしてみようと思います。一先ず公開優先の殴り書きでお目汚しすみませんでした~。 SHOW-YAより
トレッキングポールも大活躍中です。製品版リリース後はデイハイク等で持ち出してはいましたが、ガッツリ使い込んだのは初、先端部の傷がだいぶ増えました。今回のコースはトレイルを抜けた後の行程最終盤に1時間弱の林道歩きがあり、その区間に至ってはトレポが無い状態で歩く自分が想像できなかったほどです。また、テントの設営にも兼用していますが、当初からこのマッチングは計画していた事なので実際に幕営に使用できて感慨深いです。
行程後半はブランクがあってなのか早めに体力が削られダウナーな状態が長引いてしまったので、体力を戻しつつ、この冬で肥えてしまった分も削がなければなという感じです。それに加えて降り基調で顕著になる爪先への鈍痛がいよいよ許容量を超えてしまっているのでその解消も個人的な宿題です。テントの扱いの習熟も含め実地でしか検討できない要素がたくさん積まれているので、その辺りの消化も視野に入れながら遠征回数を増やしていきたいですね。
完全にくたばっている中の人の写真でお別れです。